絞り開放の写真は美しい－カール·ツァイスディスタゴン T*35mm F1.4

摘要

絞り開放で撮影するといろいろな問題が発生する。 まずフォーカシングが正確に行えない可能性がある。 とくに明るいレンズを絞り開放で使用する場合、被写界深度の浅さとフィルム面の精度的問題から正確にフォーカシングすることは非常に困難である。 アウトフォーカスが気にならない絵柄の場合はよいのだがポートレートなど気になる絵柄の場合では厳しい。 ただはじめからそうなることを前提に画面を構成しているのであればそれも良し。 もう1つの問題はレンズ本来の性能が発揮できない可能性があるということ。 世に出ている多くのレンズは、絞り開放よりある程度絞ったほうがコントラスト·描写ともによい結果を出すように設計されている。 多くのプロフェショナルフォトグラファーは、特別な場合を除き絞り開放で撮ることは少ない。 このように考えるとボケを大きく作ることとシャッター速度を上げること以外、絞り開放で撮るメリットはどこにもないように思えるのだが、それがそうではないのである。