ロータリーローブポンプの特徴と選定上の注意

摘要

「水は高きより低きに流れる。 」これは自然の理にかなったことである。 古来より人間は自然を自然としてその状態をありのままの形で観察し，そこから自然の法則を見つけ，自然現象を学問的に分析し，応用しながら今日に至っている。ダ·ヴィンチ，ガリレオ·ガリレイ，その弟子であったトリチェリ，彼の真空実験を追試し大気圧と真空の関係を明白にしたパスカルやアルキメデス，ニュートンをはじめ，多くの科学者も自然原理の解明から社会に貢献する学問を確立してきたことからも言えることと思う。 ポンプ関係では，水を低きから高きに流した「アルキメデスらせん」の名で知られる螺旋式揚水機を考案したアルキメデス，また，自然界に真空があり得ることを最初に実証したトリチェリは有名な話である。 汲み上げポンプは9m以上汲み上げられないことは大気に重さがあるためであり，ポンプが低きから高きに液体を汲み上げるのは，その液体面にかかっている圧力を利用するからである。 この原理から，さまざまなポンプ機構が生み出された。 ロータリローブポンプもそのひとつである。