“油空圧を支える”材料ともの作り：油圧機器部品の銅合金接合技術－油圧機器に使われる複合材料部品の銅合金接合技術

摘要

油圧機器には過酷な条件下で稼動する多くの摺動部分があり、強度と同時になじみ性を確保するために、部品の多くは、これまで銅合金（黄銅にアルミ、鉄、マンガン等を含む高力黄銅系）の材料が使われてきた。 ところが近年の油圧機器の高圧化、高速化にともない、鉄系材料に銅合金を接合させた複合材料部品が使われるようになった。 鉄系材料が持つ引張り強さ·疲れ強さなどの高強度に、銅合金の耐磨耗性·なじみ性などの軸受性能を付加した複合材料部品を使用することで、高圧·高速下の過酷な条件でも高い信頼性を維持できるからである。 本稿では、複合材料部品の製造を可能にしている銅合金接合技術について紹介する。