油圧とパワーエレクトロニクス：ソレノイドの磁場解析－ソレノイド設計におけるCAEアプローチ

摘要

このようなソレノイドやモータ、発電機等の電気機器の設計におけるCAE的アプローチは、概略設計、詳細設計の目的別に第2図のような方法が挙げられる。古典的手法は、設計対象がシンプルな形状であれば、手計算で簡便に概略計算が行える。 一方、電磁界のみならず、ソレノイドを駆動する電気回路、被駆動側の動特性、伝熱、適用される制御法など、システム全体を総合的に高精度に解析することは、高性能なコンピュータで処理しても長時間を要する。 得たい設計情報に応じてアプローチを選択することになるが、現在、磁場解析では、CAEソフトウェアを活用することが当たり前になっている。 これは、コンピュータの性能の進歩に伴い、十数年前は大型計算機でないと実行できなかった有限要素法（以下、FEM）にもとづく磁場解析が、パソコンでも容易にできるようになり、設計者が手軽に利用できるようになったことによる。 さらに、市販の磁場解析ソフトも機能が充実し、ユーザーインターフェース、プリプロセス、ソルバー、ポストプロセスの一連の処理の性能と使いやすさが格段に向上したことが、磁場解析の利用に拍車をかけている。