精密機械設計とゆとり,第6回－各種の精密機械

摘要

精密機械の種類は非常に多いが，第1回で述べたように精密機械の特徴は扱う寸法が小さい製品であり，寸法測定が非常に重要な要素技術になっている．測定の始まりは，寸法基準に人体の部分的大きさを使用していた．インチ，フウト，ヤードは，親指，足，腰周りの長さを表わしていたという．古代から長さは重要な取引の基準だったようである．精密測定機には，寸法を直接的に読み取って表示するマイクロ·メータ，ノギス，ダイヤルゲージなどの古典的小形寸法測定器，テーブルの移動量を測定するリニア·スケール，それらを顕微鏡やセンサと組み合せた各種の測定機がある．最近は画像を撮像管やCCD (charged Coupled Device)カメラを使用して，得られた画像寸法により寸法や形状を測定する画像応用装置も各方面で使用されている．測定対象は，宇宙からミクロの世界にまで及んでいる．