自動車づくりを支える部品技術：第2回 軽量化のための技術－事例2－高耐熱性ポリエステルエラストマー「ペルプレンCタイプ」

摘要

ペルプレンは，当社が誇る熱可塑性ポリエステルエラストマーの商品名で，ゴムとエンジニアリングプラスチックの両方の特性を有するエンジニアリングエラストマーである。 ポリエステルエラストマーはその特性や多様性から自動車分野や電気·電子分野をはじめとした広い用途で近年注目を浴びている材料の1つである。 特に，他の熱可塑性エラストマーと比較して使用可能な温度領域が広く，また，耐久性に優れることから，自動車，機械，電子，電気，建築，土木などの幅広い工業分野において優れた特性を活かした用途展開が活発になされている。 ポリエステルエラストマーは，低いガラス転移温度を有し，エントロピー弾性を発現する柔軟なポリエーテルあるいはポリエステル単位からなるソフトセグメントと，塑性変形を防止する，結晶性の硬質な高融点ポリエステルブロック単位からなるハードセグメントにより構成されるマルチブロックコポリマーで，当社は1972年に標準タイプのペルプレン「Pタイプ」を上市して以来，1982年に「Sタイプ」を1998年には「ENタイプ」を上市している。