工作機械の知能化とCNC制御装置の進化

摘要

本稿では、筆者がEMO Milano 2015で調査した工作機械のCNCやCAMにかかわる知能化技術を中心に、今後の動向や課題を紹介した。欧米ではバーチャルマシニング構想が議論され、CAD、CAM、マシンシミュレータの連携が図られている。バーチャル（仮想）とリアル（現実）が完全に一致すれば、バーチャルでOKとなった機械加工は、直ちにリアルで実現できるときるという前提である。こうしたトップダウンの方法では、現場の技能やノウハウがNCプログラムの作成に活かされることはない。