小径エンドミル加工技術：超硬小径ボールエンドミルによる高精度加工

摘要

近年の家電製品や機械製品の小型精密化には目を見張るものがある。 また、電子関係や半導体関連の部品も精密でかつ複雑なものが増えてきている。 それは、同時にその原形となる金型の高精度化が実現されたことによるものである。 一方、その金型の加工形状も複雑化が進み、その形状によっては最適な加工方法を選択する必要性に迫られており、金型を加工する上で最も代表的な加工方法として切削加工がある。 特に複雑な形状や3次元形状を加工する場合、ボールエンドミルを使用することになる。 切削加工として捉えた場合、このようなニーズに応えるためには、工作機械、スピンドルの高精度化に加え、エンドミルに要求されることも多く、最近では金型の微細化に伴い、ボールエンドミルの小径化が進んでいる。 ここでは、小径ボールエンドミルによる加工における問題点を明確にし、工具メーカーとしての取り組みおよび今後の方向性について、事例を交えながら報告する。