機械加工の知つておきたい材料講座（第24回）：フランジ切削工具の溝摩耗対策

摘要

自動車部品、油圧部品などの比較的小型の部品は多軸自動盤で切削されることが多い。 図1に多軸自動盤による切削を示す。 素材の軸方向切削（ターニングおよびドリル）と、軸と直角方向の切削（荒·仕上げプランジ、突切り）とがある。 溝摩耗は軸と直角方向のプランジ切削工具に発生しやすい。 ターニングの場合は、主切れ刃による切削面は切りくずとして除去されるので、摩耗の部品品質への影響は比較的小さい。 しかし、プランジ切削では主切れ刃により仕上げ面が創成されるので、主切れ刃の摩耗がそのまま仕上げ面に転写される。 したがって、溝摩耗が部品の寸法精度、仕上げ面粗さに与える影響が大きいので注意を要する。