切削による微細形状加工：超高速スピンドルによる高速加工への取組み

摘要

高速加工が加工の現場に導入されて久しい。このことが生み出す劇的な加工環境の革新は、数々の現場でリードタイムの短縮と種々のコスト削減を成し遂げてきた。 ただ、高速加工というと単に高速ミーリングを連想される方も多いかと思うが、高速ミーリングは高速加工を行うために非常に有効な加工法であり、あくまでその一手段に過ぎない。 つまり、荒加工から最終仕上げ加工に至るまでの全プロセスをいかに速く終了させるかが、高速加工であると考える。 そのためには、工程改善、工程集約、または工程そのものをなくすといったこと全てが、高速加工を行ううえで検討する必要がある。 当社はスピンドルメーカーとして、様々な方面にて高速加工の一助となるべく、小径精密高速スピンドルを提供している。 それらは、CNC旋盤に装着し、ターニングセンタとしての機能拡大をもたらし、工程集約を果たす小型高速スピンドルであり、またマシニングセンタに装着し回転速度を高め、高速ミーリングを行う超高速スピンドルである。 本稿では、改めて当社スピンドルの種類および特徴を紹介するとともに、ターニングセンタへの取組み、およびマシニングセンタに搭載される超高速スピンドルによる高速加工の事例を紹介する。