曲線テーパ導波路を用いた偏波分離変換器

摘要

導波路型偏波分離変換器に，曲線テーパ形状を導入することで，デバイスを小型化できることをBPM解析により明らかにする．はじめに，偏披分離部と変換部とに分けて議論する．まず，偏波分離部において，従来直線だったテーパ部の形状を曲線化し，テーパ形状の最適化を行う．結果として，短軸長で-20dB以下のクロストークを広帯域に渡って維持できることを明示する．次に，偏波変換部を取り上げる．曲線テーパを導入すると同時に，上部コア層の一部を構造の出力端付近で除去することにより，偏波の再結合を抑制し，広帯域特性の得られることを見出す．最後に，曲線テーパを導入した偏波変換部と偏波分離部を直列に接続した，偏波分離変換器を提案する．提案する構造は，直線テーパを用いた従来構造の1/4のデバイス長で，波長1.33μmから1.7μmの広帯域に渡り，消光比，クロストークともに-15dB以下の性能で動作することを明らかにする．