ベクトル有限要素法とフィールド結合理論による同種3コア結合型ファイバの伝送特性解析

摘要

モード分割多重伝送のための同種3コア結合型ファイバの伝送特性を解析している．フルベクトル有限要素法解析により，ファイバのスーパーモード特性（実効屈折率，群遅延）を評価し，中心に空孔を付加することにより，スーパーモード間の実効屈折率差を低減しモード間の結合を強め，モード間群遅延差を小さくすると同時に，コア間距離を小さくすることができることを見出した．さらに，伝送路中のマイクロベンドによるモード間結合をフィールド結合理論によって評価し，マイクロベンドによる摂動の大きい強結合状態では，モード間実効屈折率差が小さいファイバほど，わずかな摂動でモード間の結合が生じ，モード間群遅延差がさらに小さくなることを明らかにした．