LTE 網の遅延分析と QoS 制御による低遅延化検討

摘要

5G や Tactile Internet のような次世代のネットワークでは低遅延性が重要な要素として議論されている。Tactile Internet では、ミリ秒オーダーの遅延が求められており、このような遅延要件を実現するためにはネットワークアーキテクチャを含めた見直しが必要であり、5G 時代に解決するべき課題と考えられる。一方、10-100 ms 程度の低遅延通信であれば既存の LTE 網でも実現できる可能性がある。本稿では 、商用 LTE 網の遅延分析から、LTE 網にて実現可能な遅延時間のレベルを明らかにした。また、定常的に影響を与える U プレーン遅延について、eNB への QoS 制御適用による低遅延化手法を提案する。提案手法の効果はネットワークシミュレータ NS-3 を用いて評価した。