実態調査でみる日本のVEの実情と課題（I）

摘要

われわれ開発購買研究会メンバーは研究の一環としてVEの活用が不可欠であると認識しているが、VEは一時ほどの勢いが感じられない。そこで、日本のVEに関する実態調査結果の分析を通じて、VE活性化への糸口を探ろうとするのが本連載である。実態調査はI部とII部で構成され、I部の内容は筆者らがすでに実施した「原価企画についての実態調査」（1983年より2009年まで7回実施）であるが、一部は産能大学経営開発（研究）本部の調査「VEの活用とその管理」（1992年、1996年実施）を引用する。II部の内容は開発購買研究会が昨年実施した日本における「共同VEに関する実態調査」結果である。I部の内容は次の4項目についての実態調査結果（① VEの導入状況、② VEの活用状況、③機能分析、④ VE管理）である。本号で述べるのはこのうち「VEの導入状況」と「VEの活用状況」（大部分）についてである。