シリーズ·明治の洋館6：水路閣

摘要

流れる水の音に誘われて樹木の間を抜けていくと，色あせた赤レンガの陸橋カギ現れる。 京都南禅寺の境内にある水路闇である。 明治2年の東京遷都によって政治·経済·文化の中心が東京に移り，京都の産業経済は衰退の一途をたどっていた。 再建の策として挙げられたのが産業復興であったが，内陸都市である京都は水運に恵まれず，物資輸送の面においても，動力源においても不利な条件を持っていた。