近年,あらゆる産業活動において地球環境に対する問題意識が高まる中,自動車産業,ことに自動車塗装分野においても揮発性有機化合物:VOC(Volatile Organic Compounds)の使用規制と削減,さらには,環境汚染物質排出·移動登録:PRTR(Pollutants Release and Transfer Register)対象物質の自主的な低減など,地球環境保護への取り組みが活発化している。 各国の主な環境規制および情報公開制度は,MACT(米),POI(カナダ),TA-Luft(独),PG-6/20(英),EU-Directive(欧州統合),等の排出量や使用物質を規制するものと,TRI(米),NPRI(カナダ),PRTR(日本)といった情報公開制度があり,北米や欧州においては早くから法規制により排出量削減が進められてきた。 日本では現在のところ,有機溶剤の排出量規制はないものの,自動車工業会の自主規制として「60g/m~2以下」が目標に掲げられており,当社としても「2005年度末までにボディー塗装ライン平均35g/m~2以下」をボランタリープラン目標に設定し,世界のトップレベルを目指した有機溶剤排出量低減に取り組んでいる(第1図参照)。
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