粉体塗料用架橋剤の開発と評価

摘要

プリミッドは屋外耐候性ポリエステル粉体塗料として,全世界ベースでは順調に増加の一途をたどってきている。 2003年度は約10万トンのプリミッド粉体塗料が生産された（第1図参照）。これに対して,第2図に示すように熱硬化型粉体塗料は，8.3万トンになっている。 第1表に熱硬化塾粉体塗料の地域別生産量を示した。 今年は12万トンのプリミッド粉体塗料が生産される見込みである。 しかしながら，日本ではプリミッド粉体塗料は昨年が400トン,今年は700トンと伸び悩んでいるのが現状である。 世界ではTGIC,ボリウレタン（ブロックドイソシアネート）を抑えてヨーロッパにおいて,理論上プリミッド硬化タイプが41％のマーケットシェアで,ナンバーワンの地位を占めた。 この15年間で累計60万トンのプリミッド粉体塗料が消費され,その性能の高さが証明されている。 日本ではプリミッド硬化タイプが市場に参入し,いまだ5年しか経化しておらず,マーケットシェアも5％程度と低迷している。 日本で伸び悩んでいる最大の問題点は，二次密着の悪さと指摘されているが,これはすでに技術的には完全に解決された問題であるが,ユーザーの段階でいまだ実行されていないケースがある。