MgO添加Al_2O_3-SiC-C質れんがにおけるMgO粒度と添加量の影響

摘要

溶銑予備処理鍋用耐火物として使用されるMgO添加Al_2O_3-SiC-C質れんがにおけるマグネシア粒度と添加量の影響について調査を行い, 次のことがわかった。 1）マグネシアの粒度が細かく, 添加量が多いほど, 低温域と高温域の線変化率の差が大きいため, 使用時に剥離しやすくなると考えられる。 2）残存膨脹性を持続させるためには, マグネシアを粗い粒度で添加したほうが有効である。また, マグネシアの添加量が多いほうが残存膨脹性を持続できるが，過剰に添加した場合, 線変化率の増大により，応力割れを生じる可能性があるので, 添加量, 添加粒度の適正化を図ることが必要である。使用条件に応じ，マグネシアの粒度，添加量を選択すれば, 耐食性, 耐剥離性に優れ, 目地欠損の少ない材料を得られることがわかった。 実炉においても, 良好な耐用を得ることができ，実験の結果が裏付けられた。