断熱材ーセラミツクフアイバーの耐火特性と応用

摘要

セラミックファイバー（以下CF）はアルミナやシリカを主成分とする耐火性を備えた繊維状の軽量な材料で，繊維状であるがゆえに断熱性が優れており，軽量なため熱容量が小さい。この特長を生かして各種工業炉の耐火断熱材として使用されている。CFの製法は大きく分けて，溶融法と化学プロセス法の2種類がある。 溶融法は原料のアルミナ。 シリカ系材料を電気炉で溶融し，その溶融物を炉から流下させ，高速気流で吹き飛ばすか，高速回転体で弾き飛ばすかして，繊維にする。 前者をブローイング法と呼び，後者をスピニング法と呼ぶ。 化学プロセス法は先ずアルミニウムや珪素を含む有機繊維を作り，その繊維を熱処理することで無機化し，アルミナ。 シリカ系繊維にする。 溶融法では先ず非晶質のCFが得られるが，熱処理し結晶質にする場合もある。化学プロセス法では結晶質となる。