戦後の耐火物業界史第17回失われた製品,技術

摘要

日本に於ける耐火物製品は戦前には粘土質煉瓦，高アルミナ煉瓦，珪石煉瓦，クロム煉瓦，マグネシア煉瓦，フォルステライト煉瓦に電鋳煉瓦と耐火モルタルがある程度でした。 戦後になりますと各種の耐火物技術は外国から情報が入るようになり，外国から優秀な原料も輸入出来るようになって，多くの耐火物が生産されるようになりました。 その中には塩基性煉瓦，アランダム煉瓦，黒鉛煉瓦，マグネシアーカーボン煉瓦，アルミナーカーボン煉瓦，キャスタブル，プラスチック，吹付材等不定形耐火物等現在の耐火物主力製品になっているものが多くあります。 また，耐火物協会の生産統計に耐火物名が登場しますが，現在では見かけなくなった製品もあります。 今回は現在ほとんど生産されていませんが，一時期注目を浴びた製品について紹介したいと思います。 なお，そのような製品の中でフォルステライト煉瓦については「大日本窯業協会雑誌に見る耐火物の歴史ⅩⅩⅢ」（Vol．56．No2）で，ドロマイト煉瓦については「戦後の耐火物業界史第15回」で紹介しましたので省略しました。