中国の鋳物--現状と問題点

摘要

今までのことをまとめると1）日中の労務費の違いは基本的な問題で日本は一人あたりの付加価値を10倍上げることを考えた方が良いだろう。 また中国の民営企業の鋳物で儲ける姿勢を学ぶべきである。2）従来型の鋳物が中国へ流れていくのは防ぎようがない。 機械工業が本当に欲する最先端の鋳物を作ることが日本の鋳造の生きる道である。 日本の高い技術と蓄積を活かして展開していくべきである。 3）また日本式の購買は限界で発注方法を変える必要がある。そうでないと新たな中国との共生は難しい。 この流れの中で日本の鋳物は次のような視点で先進型の鋳物づくりを目指すべきと考えている。 1）ユーザーの期待に応える技術と市場開発。 機械性能を上げられる技術開発。 2）工程をまとめ鋳物でなく部品として供給する生産。 3）薄肉·軽量·複合化·一体化（Net Shape）の部品。 4）短納期·短期開発。 IT活用で開発期間短縮·在庫減。 5）鋳物を商品にして世界市場に出る。6）機械鋳物のユーザーと密接な協力·開発をするデザインインの姿勢。などがこれからの日本の鋳造業界に求められている。