良導電性クロメートフリー表面処理鋼板の開発

摘要

家庭電化製品や事務機器向けの亜鉛めっき鋼板には,耐食性と優れた導電性が要求される。 近年,環境負荷物質としての6価クロムの使用を抑制する動きがあり,従来から使用されてきた亜鉛めっき上にクロメート処理した鋼板に代わってクロムをまったく用いないクロメートフリー皮膜を施した亜鉛系表面処理鋼板が求められるようになってきた。 川崎製鉄では,皮膜の成分を改質することにより，膜厚が0.8μm程度でも導電性があり，高耐食性を有するクロメートフリー鋼板を開発した。 このクロメートフリー鋼板「リバージンクFC－X」とFC－Xの摺動性を高めた「リバージンクFC－E」の諸特性について紹介する。