モンゴルの地質探訪記（その3）：大草原の中に浮かぶ花崗岩の風景

摘要

ここでは，花崗岩に見られるシーティング節理に注目して，2つの事例を紹介しました。 ところで，私は花崗岩のシーティング節理なるものを，モンゴル以外で実際に見たことがありません，その知識のほとんどは，京都防災研の千木良雅弘教授の著書（千木良，2002）や奈良大学の池田 碩教授の講演や著書（池札1998）からのものです。 また，高知大学の横山俊治教授には，シーティング節理の岩石試料を実際に見せてもらいました。 こんなわけで，私のシーティング節理に関する知識は十分なものではなく，このモンゴルの露頭の割れ目がシーティング節理なのかは，少なからず怪しいところを含んでいます。 ここで述べた回立公園に訪れる機会のある方は，是非ともこの点をチェックして，私にダメだしを出してもらえればと思います。 また，こっそりと観察した結果をお知らせ下さい。 本稿を記すにあたって，その1とその2の共著者と協力者の方々に現地でお世話になりました。 高知大学の横L圧俊治教授には，シーティング節理のでき方について詳しく敢えていただきました。 産総研の高橋裕平さんと中嶋輝允さんノバイオニアケイビングクラブの芦田宏一さんには粗稿を読んでもらい，原稿がかなり良くなりました。 編集委員会の山本茂男さんと丸山 正さんには，本シリーズの執筆に際して様々な面でお世話になりました。 これらの方々に心から感謝します。