駿河湾·東海沖の海底を探る

摘要

静岡地質惜春展では「海の底の調べ方--駿河湾·東海沖の海底を探る」と題して，駿河湾の海底地質と，東海沖の活断層調査に関する展示を行いました。 静岡県·愛知県沖は，駿河トラフ·南海トラフと呼ばれる海底の谷が存在します。 ここは，フィリピン海プレートの沈み込む境界といわれて，東海·東南海の巨大地震の発生が懸念されています。展示は海の底の調べ方，東海沖の活断層の調査および駿河湾の海底地質図に分けられます。海の底の調べ方については，調査風景の映像を流すと共に，熊野灘周辺の海底探索のグラフィック映像を用意しました。 海の底から堆積物を採取するのは，陸の調査と違って容易ではありません。 今回は，グラブ採泥器の模型を作成し，採泥の様子を実演してみました（第1図）。実際に，直径2cm程度のマンガン団塊を，採泥器の模型で拾い上げることによって，採掘器の作動のからくりを理解できたと思います。マンガン団塊は大量に用意して，希望者に配布しました。 思いのほか好評で，3日目の午前中に完売してしまいました。特に小学生が，手を貴っ黒にしながら自分で袋に詰めて持ち帰って行きました。