面内変位分布計測におけるデジタル画像相関法とサンプリングモアレ法の比較研究

摘要

DIC法とSM法は共通して，デジタルカメラを用いて物体表面の変形前後の模様を撮影し，画像間の相関または位相変化から物体の面内変位分布を測定できる．画像計測法であるため，スケールフリーでナノからメガスケールまで幅広いアプリケーションに応用できる．DIC法とSM法の最も異なる点は前者がランダムな模様を用いているのに対して後者は規則模様を用いている．本研究では，物体の面内変位分布を計測できるDIC法とSM法の計測原理を踏まえて，同一試験片で同じ撮影環境において異なるSignal-to-noise比（SNR）の撮影条件で両手法の計測精度を比較した結果を報告する．また解析速度についてもシングルコアとマルチコアCPU並列処理の場合の変位分布の算出時間を比較し，両手法の特徴を述べる．