SDM-PONにおける上り伝送特性－波長間隔200GHz,サブキャリア周波数間隔1GHzの場合

摘要

筆者らは，より高速で経済的な光アクセスネットワークの実現を目指して，ユーザデータでサブキャリアをディジタル変調して伝送するSDM-PON（Subcarrier Digital Modulation Passive Optical Network）を提案し，その実現性について検討している．これまでにONU 16台までに対して，各ONUの送信データを常時1Gbpsとし，16QAMのクリップ送信方式を用いて，OIJ とONU間20knの同一伝送距離と2km～21kmの異なる伝送距離についてSDM-PONの実現性を示した．ONU 24台に対しては20km同一伝送距離について実現性を示した．これまでの検討では，ビート雑音防止のためにONUごとに波長を変え，波長間隔を0.8nm（約140GHz）としていた．この光波長への各サブキャリアの割り当てについて，隣接するサブキャリアで変調された光周波数間隔の最小値を最大化するために，波長の短い方から順にサブキャリア周波数が高低交互になるようにしていた．本論文では，サブキャリアの光波長への割り当てを任意にするために，波長間隔を200GHzとしてSDM-PONの上り伝送特性を評価する．この結果，ONU 24台までの同一伝送距離，そして異なる伝送距離の実現性を示す．