Street CanyonモデルにおけるFS-Multiuser MIMO-OFDMのチャネル容量改善度評価

摘要

本報告では，都市環境を想定したチャネルモデルにおいて，Fractional Sampling（FS）を用いたMultiuser MIMO-OFDMシステムのチャネル容量改善度の評価を行う．Multiuser MIMOはセルラーシステムのチャネル容量を改善する方式として検討されている．しかし都市型環境において，アンテナ間の相関が高いStreet Ganyonモデルでは，Multiuser MIMOのシステムのチャネル容量が劣化してしまう．一方FSはボーレートよりも高いレートで受信信号をサンプルすることで，マルチパスを分解しパスダイバーシチを達成することができる．そこでFSを用いてユーザごとにサンプル点を変更することで，アンテナ間の相関を下げダイバーシチ効果を得る．シミュレーション結果から，高相関環境下でチャネル容量を2～4.5bps／Hzはど改善することを示した．