IEEEにおける光アクセス標準化動向－SIEPONの技術課題と検討状況

摘要

IEEEで議論されているサービスレベルのEPONシステム相互接続性確立のための標準規格であるP1904.1（SIEPON）に関して、主要な技術課題と対応する解決方法についての議論状況を紹介する。EPONシステムに関する標準規格はイーサネットを中心としたIEEE802.3委員会にて議論されてきたが、伝送技術をベースとした同委員会でのスコープではシステムレベル、サービスレベルの相互接続性を真に確立するのは困難であり、実際にこれまでのEPONシステムはIEEE802.3規格の上位に相当量のメーカやキャリア仕様を追加して成り立ってきた。一方で、これまでのアクセス系技術の進展は高速化·大容量化が中心になっていたが、機能的な分野での新しい規格化や、よりサービスレベルに近い部分の規定を行う方向に向かっている。この状況を受けて2010年に形成されたSIEPONについて、そのスコープと主要技術課題を紹介する。