IEEE 802.11とIEEE 802.15.4が共存する環境における干渉状態検出手法の提案

摘要

ISM帯で用いられる無線通信方式及びそれらを用いる無線通信端末の数は年々増加し，供される用途も多岐に渡る．結果，一定範囲内に多数／異種の無線通信端末が存在することで，無線通信端末間の干渉により通信効率が低下する状況が想定される．本稿では，ISM帯を用いるIEEE 802.11及びIEEE 802.15.4が共存する環境における実験を行い，干渉の存在とその発生機構の考察により3つの異なる現象の領域が存在すること明らかにした．更に，IEEE 802.1とIEEE 802.15.4を互いの通信を阻害せずに共存させることを目的に，干渉現象検出手法を提案し，3つの領域のうちフレーム送信阻害干渉の状態を検出できることを示した．