排水処理および泡沫分離に適した矩形エアリフト気泡塔の開発

摘要

気液を接触させる場合，いずれの流体を分散相とするかにより装置形式が異なる。 気泡塔はガスを分散相とする装置の代表であり，構造・操作が簡易であるので化学反応，排水処理，発酵プロセスでよく使われている。 液中にガスを吹くと，気泡は液を押しのけて上方へと流れるので，局所的に液の循環流が発生する。 また，塔内の一部に通気すると，気泡の上昇する部分では液も一緒に上昇し，気泡が比較的少ない部分で液が下降する。 このように，ガスの体積割合の異なる部分を塔内に作り，この静圧差を推進力とする液流れを発生させる現象をエアリフト（airlift）と呼ぶ（空気以外のガスを用いることもあるが，エアリフトが一般的な呼称である）。このような液の循環流を積極的に作るために，図1に示すように，塔内にドラフトチューブや仕切板，あるいは塔外に液下降部が設置される。