がんワクチン

摘要

がんワクチン療法は，がん細胞の特異的な抗原などを標的に，リンパ球などにがん細胞のみを攻撃させる治療法です。がん抗原は，がん細胞内で生産される内因性抗僚で，細胞惨害性T細胞（cytotoxic T-lympbocyte；CTL）にょり認識されます。がん細胞がCTLにより破壊される過程の概略は，①～⑤に示すとおりです。①がん細胞内で産生された蛋白質のエビキチン化②プロテアソーム による低分子ペプチドへの断片化（アミノ酸8～10残基ペプチド）③小胞体で一部の低分子ペプチドがHLA（buman leukoeyte antigen：ヒト白血球抗原)クラスⅠと複合体を形成④細胞表面に表出した複合体をCTLが認識⑤CTもの細胞毒によりがん細胞を破壊また，がんワクチンにはペプチドワクチン，樹状細胞ワクチン，予防ワクチンなどがあります。