病歴をとらえて相談する-はじめてみょう！症例コンサルテーシヨン

摘要

新任の薬剤師が，指導薬剤師や他職種との会話をとおして臨床現場で必要な「考える力」を身につけていくこの連載。今回は，新たに入院した肺がん患者を例に，病歴の捉え方や症例コンサルテーシヨンのポイン卜などを学びます。患者：Fさん66歳女性. 主訴：咳。入院時診断：非小細胞肺がん(adenocarcinoma), Stage IV (cT4N3M1b).現病歴：20XX年12月中旬から持続性の咳があり，近医を受診，その際の胸部レントゲンにて肺野に異常陰影を認め，当院呼吸器内科へ紹介受診となった。当院呼吸器内科にて，気管支鏡による洗浄細胞診よりClass V， adenocarcinomaが検出され，CT， MRI,核医学検査などの全身検索の結果から，非小細胞肺がんStage IV (cT4N3Mlb)の診断となつた。今回，がん化学療法導入目的にて当院呼吸器内科へ入院となった。