アカデミック臨床研究機関(ARO)によるクロウ?フカセ症候群(POEMS症候群）などを 対象とした医師主導治験の計画立案から治験届けまで

摘要

厚労省の「臨床研究?治験活性化5か年計画2012」など 臨床研究の活性化を目的とした政策が実施され，大学病院 等臨床研究中核病院やこれに準ずる医療機関は，自ら臨床 研究を計画立案し実行する能力が社会から求められてい る.つまり，臨床研究の成果は，適切に社会へ還元される というごく当たり前のことが達成されるべきであり，研究 者の自己満足としてはならない.そこで，本稿では，全国 でわずか300~500人しかいないクロウ?フカセ症候群を 対象として本院で開始された医師主導治験を例に，医療機 関で医師主導治験を計画し実行することの具体的な課題と 問題点を明らかにするとともに，その解決策を示すものと する.