産後大量出血に対する子宮圧迫縫合法（B-Lynch法)の周術期管理：DIC発症との関連

摘要

産後大量出血に対し子宮圧迫縫合法を施行した9症例の周術期管理について，出血量と播種性血 管凝固異常症 (disseminated intravascular coagulopathy ： DIC) 発症の関係を中心に検討した。7 症例が産科DIC (あるいは可能性）を示し，早期 の血液製剤補充を行った。集中治療室（ICU)入 室期間は平均1，5日で，人工呼吸器管理を要した のは6症例で，全症例が軽快退院した。産後大量出血に子宮圧迫縫合法を行った症例で は術中出血量が多く ， DIC発症の可能性が高いた め迅速な対策が必要である。