多職種，多施設合同で行う産科周術期危機管理セミナ一の意義

摘要

手術室内における産科周術期管理の安全性および緊急対応のため,多職種多病院参加によるトレーニングを行ったので紹介する。麻酔科医，産科医および手術室看護師44名が合同参加した。事前アンケートを行い問題点を抽出し，三者それぞれによる講義に反映させた。その後，スモールグループで産科周術期管理に関する合併症遭遇経験，疑問点，改善点について討議した。その後， problem-based learning discusion 形式でのシナリオトレ一ニングを行つた。最後に産科周術期危機管理の総括として，大量出血などへの対応や病院間連携などの向上について議論を行った。多職種?多病院で行う産科周術期危機管理セミナ一は，周術期チームとしての相互理解と医療安全向上に有効な可能性がある。