亜酸化窒素を使用しない全身麻酔時のカフ圧の推移 ガスバリアーカフと従来のカフの比較

摘要

亜酸化窒素を使用しない全身麻酔中の気管チューブのカフ圧変動を，Portex社製ガスバリアーカフ（Profile Soft-Seal Cuff~(TM)：PSSC）と従来のMallinckrodt社製高容量低圧カフ（Lo－Contour~(TM)：LC）を用いて比較·検討した。 ASAリスク分類Ⅰ·Ⅱの成人待機手術患者20人に気管挿管後，気管チューブのパイロット·バルーンに圧トランスデューサを接続した。 カフ圧を25mmHgに設定し，180分間のカフ圧変動をモニターした。 その結果，両群とも経時的にカフ圧は低下した。 150分以後のカフ圧低下は，LCに比しPSSCは有意に軽度であった。 ガスバリアーカフは，亜酸化窒素を使用しない長時間麻酔でのカフ圧低下防止に有効であることが示唆された。