一般名処方の現状と課題-広域処方せんを応需する保険薬局の立場から－

摘要

2002年4月の診療報酬改定により，後発医薬品処方·調剤加算（2点）や品質情報提供料（10点）が設けられた．これにより後発医薬品の使用は促進されると期待されたが，実際には，一部の医薬品のみジュネリック医薬品（以下，GE）が記載された処方せんが多く，一般名処方が広く取り扱われているとは言いがたい状況となっている．しかし最近，医療関係者だけでなく一般の患者を対象とした，GE認知のための情報提供が盛んであり，大学病院の一般名処方発行も話題となっている．また，実際にGEの調剤を希望する患者さんも増加している．さらに厚生労働省も医師の許可のもと，商品名で処方された医薬品をGEに切り替えることができる仕組みを検討している．