排気·排液からの排熱回収熱交換器設計に関する基本的考え

摘要

排ガス熱回収で排ガスに含まれる水蒸気等の凝縮成分が持つ潜熱まで回収できれば，省エネの観点からはより効果的であるが．排ガス中の腐食成分（NO_x，SO_x等）が熱交換部表面の凝縮水に溶込み，腐食性水溶液によって熱交換器が腐食するリスクが高まる．腐食対策に費用をかければ省エネルギーによる設備償却期間が延び，排熱回収設備への投資効果は低くなる．このような相反する条件の中で，低コストかつ腐食による設備停止リスクを最小限に抑えるのが排熱回収熱交換器の設計技術であり，その手法を体系的にまとめた文献は殆ど見受けられない．