遺伝的アルゴリズムを用いたプロペラ形風速風向計の校正法

摘要

一般に，風速の測定には3杯型風速計，超音波風速計，熱線風速計，プロペラ形風速風向計などが用いられる。 この中で，プロペラ形風速風向計は特に耐久性や経済性に優れているため，気象観測や風祝詞査など広い分野に実用されている。 しかし，プロペラ形風速風向計はそれ自身の動特性のために，自然風の風速および風向の瞬時変化を必ずしも正確に測定できない点が指摘されている。 そこで，プロペラ形風速風向計の動特性を動作点近傍でモデル化し，それに対する逆モデルを導入した逆モデル校正法を提案した。それによれば，動作点近傍の風速風向に対しては著しい精度向上に有効であるが，その校正精度は逆モデルの正確さに依存するため，できる限り正確な逆モデルを構築する必要がある。