富山ライトレールの1年

摘要

2007（平成19）年4月29日，富山ライトレール富山港線は開業1周年を迎えました．旧JR富山港線を引き継ぎ，日本初の本格的LRTとして再出発した当線は，昨年の11月に予想より3カ月ほど早く乗車人員100万人を達成し，本年6月には200万人に達するなど，当初の予想を大きく上回るご利用をいただいております．また運行開始以来，大きな障害，事故等もなく順調に運行できたことにつきまして安堵するとともに，今後の安全安心で快適な輸送に対し一層の努力をしてまいります．富山港線の路面電車化事業は，北陸新幹線の整備事業に伴うJR富山駅付近の高架化に際し，通勤や買い物等の自動車利用への移行や，これに起因する運行本数の減少，運行時間帯の縮小など，利用者数の減少に歯止めのかからないJR富山港線を路面電車化し，利便性の大幅な向上等により市民の身近な交通機関として再出発するとともに，富山市の推進する公共交通を生かしたコンパクトなまちづくりのリーディングプロジェクトとして整備されたものです．本稿では，開業1年を振り返り，事業の内容や今後の課題等についてご説明します．