東洋電機製造における車両用VVVFインバータ開発史(2)

摘要

東洋電機は，1962年にパナマ運河曳船電気機関車試作車の電気品を受注·製作し，1965～1982年の間に合計75両分を納入した実績があった．それから40年余りを経過し，2000年にパナマ運河の運営が米国からパナマ共和国に返還されるのを契機として，機関車を含む諸設備の改良·更新が計画された．東洋電機を含む日本メーカ連合は，前回納入車の高い評価を基に，再び新形電気機関車の受注に成功し，1999～2006年の間に合計100両のVVVFインバータ機関車を納入し，それらは順調に稼動中である．この機関車は，3相交流を電源とし216kW IM2台を2台のVVVFにより個別制御する．強力な油圧式ウィンドラスを搭載して，超大形コンテナ船や豪華客船をケーブルで牽引するため，車輪の粘着力だけでは不十分なので，アプト式に似たラック駆動システムを常用している．VVVFインバータは，IGBTを使用した最新の産業用ベクトル制御VVVFを基に設計された．