BFG焚ガスタービンコンバインドサイクルプラント

摘要

近年，製鉄業界において急激な製鉄需要および二酸化炭素削減の要求のため，製鉄プロセスで大量に発生するBFGを有効活用する目的で，高効率で大容量のBFG焚コンバインドサイクルの技術開発が望まれてきた。 特に日本は，石炭，石油，ガスの天然資源が乏しく他の国に比べて燃料代が高い傾向にあり，BFGの有効活用が強く望まれてきた。 BFGは天然ガスに比較して低カロリーであり，燃料供給ガス圧力が低いこと，また燃料中に不純物が多いことからBFGを利用する場合には解決すべき技術的な課題が多く存在している。 当社は，低カロリー燃料の有効利用というニーズに応えるべく，従来からBFG焚ガスタービンの研究開発に取り組んでおり，タービン入口温度1,000℃級を越えるD形ガスタービンによるBFG焚コンバインドサイクルプラントの実績を多数有している。 さらに，これらの技術を結集して，世界初の1,300℃級の高効率大容量ガスタービンを採用したコンバインドサイクルプラントの開発に成功し，君津共同火力㈱君津共同発電所5号機に建設した。 この発電所は2004年7月28日より営業運転を開始し現在継続運転中である。 本報では，BFG焚ガスタービンコンバインドサイクルプラントに関する当社の最新鋭の技術について紹介する。