樹脂被覆紙のカール計測

摘要

T型ダイスから押し出した溶融樹脂，主にポリエチレン樹脂を紙基材（以下，基紙と言う）に積層させる方法である押し出しラミネーションにより製造した樹脂被覆紙は成形後機械方向（MD方向）に垂直な方向，Cross direction（以下CD方向と言う，TD方向とも言われる）にカールを生じる．そこで，我々はポリエチレン樹脂層中に実際に生じる熱歪みによる熱応力が駆動力となりカールを引き起こすとの考えに基づいて樹脂被覆紙のカール理論を構築し，成形加工条件や製品設計に有用な知見を得ることを目的に検討を行った．また，樹脂層中に実際に生じる熱歪み量を明らかにすることを目的に検討を行った．