ベトナム北西山岳地域におけるコーヒーを基盤とした営農体系

摘要

ベトナム北西部ソンラ市周辺は約20年前からァラビカコーヒーの栽培が大規模に行われ ており、栽培面積が2013年には約1万へクタールにもなつている。ソンラ省は北西部で も有数な農業生産地であり、生産物の多くは首都のハノイに出荷され、生食、加工される。 ソンラ省はメイズの産地であり、他に陸稲、キヤッサバ、サトウキビも多く栽培されてい る（表1)。農業生産物の中でコーヒーは比較的新しい作物として導入されている。近年は コーヒーの栽培が農家に大きなインパクトを与えおり、農家の経営に変化が起きている。 ソンラ省には多数の少数民族などが居住しており、ハモン族、タイ族、キン族が主な民族 としてあげられるが（図1)、これらの民族にコーヒー栽培が取り入れられている。そこで コーヒー栽培を行っている民族の営農形態を調査して、コーヒー栽培の経営的な位置づけ を解明し、コーヒー栽培の合理的、経済的営農体系を研究することにした。