胃瘻造設ラッ卜における半固形経腸栄養剤 EN-P0201の栄養学的有用性の評価 一液状経腸栄養剤OSN-OO1との比較一

摘要

経腸栄養法は静脈栄養法と比較すると，腸管を使 用する生理的な栄養管理の手段であり，日本および 米国の静脈経腸栄養学会のガイドラインにも腸管が 使用できる場合，経腸栄養法が第一選択であること が記載されている。投与部位は，胃のみならず， 胃全摘等により胃の機能が残存しない患者に使用す る場合，十二指腸等にすることも可能である。一方，脳血管障害等により長期間経口摂取が困難 な患者に液状の経腸栄養剤を投与する場合，消化管 機能に異常がない患者は胃へ投与することが多い。 ただし，胃の機能が正常な患者に液状の経腸栄養剤 を投与することは，胃の生理的な機能が十分に使わ れないという非生理的な一面もある3)。つまり，胃 に液状の経腸栄養剤を投与する場合，液状の製剤の 持続的な投与では，胃の弛緩による拡張が起きにく く，胃の貯留機能と蠕動運動による混和機能，内容 物排出機能が発揮されないという点が非生理的であ る。