複数M2Mデバイス同時送信時のデータ送出タイミング制御による輻輳回避手法の一検討

摘要

近年急速に利用が増加している機器間（M2M）通信では，多数デバイスが短時間に集中して送信を行うことがあるが，この時十分な無線リソースが得られないと輻輳による伝送遅延増加やパケットロスが発生する．そこで，M2M無線通信におけるユーザ体感品質（QoE、ユーザが得られる満足度）を指標とした動的な無線リソース割当てとネットワーク制御の実現に向けた技術検討の一環として，単一トリガによる複数デバイスの同時送信時に，低コストなデバイスでも実装が容易な情報の重要度に応じたデータ送出タイミングの制御により，輻輳を回避しQoEを向上させる手法について検討した．本稿では，無線LANにより使用可能な空き無線リソースが減少した状況下で，その効果を2.4GHz帯のZigBeeを用いた実験により確認したので報告する．