430M／2450MHz帯WBAN伝搬損失評価に対する両肩を備えた全身円柱状ファアトムの半径に関する検討

摘要

頭部を含む人体全身におけるWBAN（Wireless Body Area Network）の伝搬損失評価を目的に，両肩を備えたWBAN用ファントム（両肩付ファントム）を開発した．両肩付ファントムは肩部を台形状，頭部および肩部より下方を円柱状と簡易的な構造で構成している．まず，胴体部の半径を110mmとした両肩付ファントムと人体（日本人の標準的な体型）における伝搬損失の測定比較を行い有効性の検証を行った．測定周波数はWBANでの使用が想定される430MHzと2450MHzの2つの周波数で行っている．次に，円柱表面におけるクリービング波の理論解析を行い，太め体型の人体の伝搬損失を模擬するファントム胴体部の半径を推定した．最後に，胴体部の半径を175mm とした両肩付ファントムについて，モーメント法を用いた電磁界解析により伝搬損失の計算を行い，太め体型の伝搬損失評価に有効であることがわかったので報告する．