森林林業にかかわる 人材育成のために日本フォレスター育成研修の中で考えたこと

摘要

日本型のフォレスタ—を育成するための研修事業に、ひよんなことから立ち上げ前の段階で参加し、その後も運営委員会委員や研修講師としてずつと関わりをもってきました。東日本大震災の直前からの関わりですから、もう六年ほどにわたることになります。私は、もともと、広葉樹林の生態、更新、その後は森林施業と生物多様性の関係を中心に研究を続けてきた人間です。日本の林業について正面から向き合つた研究経験はわずかで、林業やそれに関わる人材の育成に関わることになろうとは考えてもみませんでした。なので、正直なところ、委員や講師としての活動の中でも、研究者としてフォレスタ—育成に何の貢献ができるのかと自問し続ける六年間でした。