地震応答低減機能を有する床構造を適用した1層鋼構造骨組の地震応答に及ぼす床組の面内変形の影響

摘要

本研究は，図1に示す床構造1）の開発を目指している．この床構造は，2枚の鋼板の間に粘弾性体を接着したものを梁と床スラブの間に挿入することによって，粘弾性体のエネルギー消費を利用して構造物の地震応答低減を図るものである．文献1）では，床組の面内変形（隣接する横面間の相対変位）を無視した1層鋼構造骨組を対象として，床スラブと骨組から成る2自由度系解析モデルの地震応答解析結果から，本床構造を適用することによって骨組の最大ベースシヤー係数を2-3割程度低減できることを示している．