(060)下部RC柱と上部鉄骨柱から成る最下層柱接合部の応力伝達機構

摘要

従来の埋め込み柱脚や露出柱脚では終局時に梁だけでなく柱脚での損傷も許容せざるを得ない。そこで金田らにより図1のように基礎からRC柱を立ち上げ，最下層中間部において上部鉄骨柱と簡易接合する新しい柱脚機構が提案され，研究が進められている。中柱および?層程度までで変動軸力による引張が作用しない側柱であれば，この柱脚機構を用いた柱を用いることで骨組の層間変形角0.03となる終局状態であっても鉄骨柱，RC柱共に弾性保持することができ，全層梁降伏型のメカニズムを形成できる。提案型柱脚機構では，写真?に示すような鋼部材(アンカーボルトセットと呼称)をRC柱に埋め込み，上部鉄骨柱ベースプレートをアンカーボルトに通して簡易接合することで，上部鉄骨柱の回転を許容する。また，保護プレートによって圧縮力，アンカーボルトおよび支圧プレートによってせん断力をそれぞれRC柱に伝達することを想定している。